温かくなってきたと思ったらまた寒波の襲来。冬に逆戻りですね。今日の朝は少し雪が積もっていまいた。
ある日のことです。なにやらもも組さん(年長)がみんなで水神社に入っていっていました。なにするんだろう?とついて行ってみると・・・
子ども達の話し合いで、12月に発表した劇遊びをいつも見守ってくれている水神様にも見てもらおうとなったようです。もも組さんは神話の「ヤマタノオロチ」を演じました。
これは面白そうだ!せっかくやるならと水神社の太鼓や摺り鉦を使いやってみることにしました。
役は自分がしたいのをやっていいよ!何回やってもいいよ!とかなり自由度が高い劇です。その中でも子ども達はやってみたい役を選びうまく分かれていました。効果音役も自然と決まっていました。
お爺さん役がいないので「お爺さんはもうヤマタノオロチに食べられたことにしよう!」と子どもからの提案があり、先生は「いいよ!」と快諾。普通劇をするにはきちんと役やセリフを決め、完成させたいものですが、幼児教育には、この自由度や子どもの意見を取り入れる余裕が大切なのです。
発表会の時とは違う役でも思い出しながらセリフや動きを演じていました。これも「みんなで一つのものを作り上げられる」年長さんならではです。
ヤマタノオロチを眠らせるためのお酒もお供えしてあった本物のお酒を借り、ヤマタノオロチを倒した後に出てくる草薙の剣も神社にある模擬刀(切れません)を使いました。草薙の剣を抜いた時の子ども達の驚きとキラキラした目は何とも言えませんでした。きっとスサノオノミコトも同じような表情をしてたんだろうな~
最後は水神様にみんなの合奏を披露しました。これも発表会の時にはなかった太鼓と摺り鉦、トライアングルの伴奏を子どもが考えしましたが、練習もしていないのに最後バシッと合いました!
「ヤマタノオロチ」は色々な神楽でも演じられる題目です。「神」を「楽しませる」と書いて「神楽(かぐら)」きっと水神様も楽しく見ていたと思います。子ども達も「あ~楽しかった!」と満足して水神社を後にしていました。
他のクラスでも劇遊びの踊りを踊って楽しんだり、自分たちが演じた世界を絵画で表現したりしています。発表会が終わったから劇遊びが終わりではなく、余韻を楽しみ日頃の保育の中に取り入れていきます。行事は本番が大事なのではなく、子どもたち自身が日々の保育の中で遊び込むことが大切なのです。その日々の保育の中に「子ども達の成長」があるのです。これからも子ども達の行動、発言にアンテナを立て、どのような関りや環境がいいのか考えていきたいと思います。