2009年「清和幼稚園」5月のできごと
3月に北九州市主催の「パパフォーラム」に清和スターズの明石さんが意見発表をしたことから、その時取材していた毎日新聞社の記者さんが、清和幼稚園に興味を持ち、いろいろと取材を受け新聞に掲載されました。
地道に活動していることに光が当てられることは嬉しい限りです。
目立たないことに目を向けることは教育でもっとも大切にしないといけないことだと心得ます。
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父親の会:小倉・清和幼稚園に発足40年
OBの会も「できる人が、できる時に、できることを」
北九州市小倉南区湯川の「清和幼稚園」に「父親の会」ができて今年で40年になる。
これだけ長く続いていることも珍しいが、4年前にはOB会「清和スターズ」も結成され、我が子の卒園後も園を支援する。
仕事も年齢もさまざまなお父さんたちは「できる人が、できる時に、できることを」を原則に、時々の飲み会を潤滑油にして活動を続けている。
園の創立は67年。父親の会はその2年後に活動を始めた。宅地開発が始まって新住民も増えつつあったが、まだ田畑が目立ち、地域のつながりは濃かった。
2代目園長の福江国彦さん(53)は「地域の共有財産をもとに地域で作った園なので、お父さんたちにも運営にかかわってほしいと、会が発足したのでしょう」と語る。
「清和スターズ」の面々。 前列右から3人目は 福江園長=北九州市小倉南区の清和幼稚園で 佐藤敬一撮影 |
福江園長は毎年の運動会で動物やキャラクターに扮装(ふんそう)している。「園長がやるなら、俺たちも何かやろうよ」。そんな声を父親の会メンバーが上げた年があった。仕事を終えた者順に園に集まり、鉄腕アトムやゴジラの張りぼてを制作したという。
深夜に及ぶ作業の後はお酒を飲みながら、子供のこと、仕事のこと、街のことで盛り上がった。
そんな付き合いから「子供の卒園でお別れ、では寂しい」とOB会が誕生した。運営委員長は大阪出身の明石昌治さん(40)。子供の入園時は周囲に知人が少なく「お父さんたちと知り合えたら」と入会した。
「仕事で付き合う人は限られるが、父親の会では年齢も20歳ぐらい違い、考え方もいろいろ。視野が広がった」と魅力を語る。
OB会は現在28人。園児を連れての登山や相撲大会などを独自に開き、行事で園や父親の会に求められれば裏方に回る。そこに我が子がいなくても「子供たちの喜ぶ顔を見るのが楽しみ」と明石さん。
「受験どうだった?」。お父さん同士はたまに会えば、よその子の成長も気にかける仲だ。福江園長は「『人っていいよ』と体感させるのが幼児教育の基本。親がその見本になってくれている」と歓迎する。
「父親の会」現会長の竹中裕之さん(42)も「子供が好きという思いだけでつながっているから、いろいろなことをみんなでできる」と話している。【佐藤敬一】