2007年「清和幼稚園」一学期のできごと その2
ちょっと勇気がいりますが、当園の保育の一部を紹介します。
当園では、毎年、研究テーマを決め、お互い研修し合い、保育力アップを心がけています。
年度当初、各々自分の保育の問題点を出し合い、その年の研究テーマ決めを行います。
基本的には、既製の教材・教具にたよらず、手作り教材によるコーナー遊びを中心としています。
一つ一つ手作りするため、先生達は大変ですが、自分のスキルアップにつながるし、なにより子供達も手作りの暖かさを感じ、大切に遊ぶようです。
2ヶ月に1回、発表会を行い、お互いの保育のチェックを行います。ポイントは、遊びがぶつ切りにならないように、いかに継続・発展していくかです。
●4・5月 「自然と遊ぶ」(手作りネーチャーゲーム)
まん中にある手作り虫めがね(画用紙でつくって、穴をあけ、ひもをつけただけのもの)で、虫の小さな部分、触角や足先などを見て、新たな発見をする。(年少)
たったこれだけのことだけど、感動をともなう発見は、次につながります。
草むらにかくれている虫さんは、いったい誰だ。
封筒にバランをはって、適当に穴をあけ、かくれている虫の特徴を見つけ当てるという簡単なもの。(年少)
でも、このあと実際に、虫さがしに出かけるときの必要な知識となるのです。
幼稚園の近辺にある、草花の名前をよく知り、そのあとフィールドビンゴというゲームを行います。(年長)
雑草と思われていた草1つ1つに、ちゃんといわれのある名前がついていることを知ります。
黒く塗った板、赤く塗った板、黄色に塗った板を、お日様にしばらくあてていたら、どれが一番熱くなっているかなぁー。(年長)
実際に触ってみて、太陽の暖かさ、熱の伝わりやすい色、そうでない色などを理屈でなく、肌で学習します。
ビニール袋をたくさん貼りあわせ、「風」をつかまえて飛ばしてみました。(年長)
神社の屋根まであがって、風を読む学習にもなりました。
●6・7月 「毎月の歌から発展する遊び」
①「かたつむり」 ♪でーんでんむしむし かたつむりー♪
かたつむりをパズルにして遊んでみたり、はさみの使い方の練習、右(巻)左(巻)の確認、デザイン画、紙版画等々、色々と展開してみました。
②「ありさんのおはなし」 ♪ありさんのおはなし きいたかなー♪
・ありの生態、ありの巣パズル、ありの巣ビー玉落しなど、色々作ってみました。
・ありの巣のありを描くのには、二本の指先(ひとさし指・中指)に黒の絵の具をつけて、ポンポンと押していくとありになります。
・かたつむりは「ゆっくり」歩く生き物、ありは「小さい」生き物ということから、速さの違うもの、重さの違い、大小の区別を考えたりと身近なものを使っても、知識は限りなく広がっていくのです。
しかも、実際に見たり、触ったりした後の学習は、すんなりと頭の中に入っていきます。